生地印刷の種類 比較
生地印刷の種類 比較
オリジナルのイラストや写真でTシャツやバッグを作りたい!
そんな時、生地への印刷ってどんなものがあるの?
どんな違いがあるの?という方へわかりやすく説明させていただきます
生地に印刷する方法はたくさんありますが
代表的な3種類の方法に絞って解説していきます
生地印刷の代表的な印刷方法は
①シルクスクリーン印刷 ②インクジェット印刷 ③昇華転写印刷

昇華転写印刷 シルクスクリーン印刷 インクジェット印刷の特性比較
それぞれにメリットとデメリットがあります
自分がどのようなものに、どのようなデザインを
どのくらい製作したいかによって適した印刷方法を選びましょう
それでは各印刷方法のメリットデメリットを解説していきます
昇華転写印刷 インクジェット印刷 熱転写印刷 シルク印刷
①シルクスクリーン印刷

生地印刷のシルクスクリーン印刷 特性チャート グラフ
シルクスクリーン印刷 特性チャート グラフ
版を使い1色ずつインクを生地の上にのせていき、
加熱圧着させることにより定着させます
仕上がりは生地の上にインクがのっていますので立体感があり
非常に色のりがよく発色もいいですが、にじみも少しあります
洗濯耐久性が高く色あせしにくいのでTシャツやトートバッグなどに適しています
ポリエステル素材や綿生地など多種多様な生地に印刷できます
また製品にもプリントすることができます
独特の質感と風合いがありますので、その雰囲気を活かしたデザインが多く見受けられます
デメリットとしては
色移りしやすい
グラデーションの再現は苦手です
写真の印刷は可能ですが色分解したデータにしないといけないので独特の仕上がりになります
また1色につき1版を製作しなければならないので
色数が増えればコストも高くなっていきます
例
例えば日本の相場としてB4サイズの版は1版の¥10.000-の費用が掛かります
4色使用するのデザインを入れると、4版¥40.000-が別途かかってきます
仮にプリント代込みで1.400円のTシャツを100枚プリントすると
1.400円×100枚+40.000円=180.000円となり一枚あたりは1.800円になります
版代がない昇華転写プリントのTシャツの場合
1.700円×100枚=170.000円
上記のようにシルク印刷は単価自体は安価なのですが
製作数が少ないと版代を単価に分割して上乗せするためコストが高くなっていきます
シルク印刷で大ロットの場合
1.400円×1000枚+40.000円=144.0000円となり一枚あたりは1.440円になります
このように製作数が多ければ多いほど単価が下がっていきますので
シルク印刷は色数の少ないデザインの場合で製作数が多い場合、非常にコストをおさせることができます
胸元にワンポイントのロゴのようなデザインで大量生産の場合などは非常に安価に生産できます
印刷面が小さければその分版代も安価になります
②インクジェット印刷

インクジェット印刷特性チャート グラフ
家庭用プリンターと同じようにインクを吹き付けて印刷します
シルク印刷とは違いグラデーションも表現することができますので
階調のあるイラストや写真がプリントできます
また生地に細かくしたインクを吹き付けて染色しますので
シルク印刷のような版は必要ありません
1色でも100色でも色数を気にすることもなくデザインができ、版代は一切かかりません
デメリットとしては
綿素材のものにしかプリントできません
染み込む印刷ですので色がにじみ易い傾向にあります
例えば1色べた塗りの上に文字があるような場合はにじみが出易い傾向にあります
また生地自体に染み込んで染色されるので
生地自体の色に大きく影響を受けます
Tシャツなどでベースの色が黒などの濃い色だと
プリントがかすんだように発色が悪くなります
対応策としては印刷面の下に白を引いてから印刷する技法が用いられます
白引きといい生地に白いキャンパスの役割をする箇所を作りその上にデザイン面をプリントします
おすすめ
製作数が少なく
写真やグラデーションがあるデザインのものをプリントしたい方
同じデザインでサイズごとに製作したい方
シルク印刷だと同じデザインでもサイズが異なることで印刷面の大きさを変えたい場合
その大きさに合わせた版が必要になります
③昇華転写印刷

昇華転写印刷 特性チャート グラフ
生地印刷では最高の仕上がり!
専用の用紙に写真やイラストをプリントし
生地と圧着させ、熱を加えてインクを帰化させ染色する印刷技法です
生地印刷の中では発色が非常に優れ、精細ににプリントできにじみも限りなく少なくプリントできます
専用の用紙にプリントしますので色調整も優秀で
グラデーションも美しく再現されます
シルク印刷のような版は必要ありませんのでフルカラー印刷が可能です
生地のディティールに影響を受けますので様々な表現が可能です
摩擦にも強く、洗濯をしても色落ちはなく、いつまでもきれいにご使用していただけます
印刷前の生地は全て白で、インクジェット印刷とは違い、生地のベースの色も印刷していますので
どんな色も再現可能ですが、金色や銀色のような特色は印刷できません。
しかしサテン生地のように、生地自体に光沢があると
まるで特色印刷をしたかのような雰囲気を出すことができます
印刷できる生地はポリエステル100%生地のみになりますが
コットン生地の風合いに近いものや、非常に丈夫な生地、速乾性に優れた生地など
弊社では約25種類ほどの多種多様な個性がある生地をご用意しております
デメリット
昇華転写印刷は生地印刷いおいて最高クラスの美しい仕上がりになりますが
ポリエステル100%の生地にしか印刷できません
また熱を加えて帰化させ定着させるため
プリントしたものに再度熱を加えると
色あせや色移りしますので
高熱の乾燥機やアイロンには不向きです
おすすめ
コットン生地以外のアイテムでフルカラー印刷の場合
プリントのクオリティにこだわる場合
小ロット生産
写真をプリントする
デザインにグラデーションがある