布プリントの比較
「オリジナルのイラストや写真を使って、Tシャツやバッグを作りたい!」
そうお考えのあなた!
実は、生地への印刷方法には様々な種類があるのをご存じですか?
ここでは、それぞれの印刷方法の特徴を分かりやすく説明させていただきます。
各印刷方法のメリットとデメリットを確認し、 ご希望のデザインや制作数量に合った印刷方法を選びましょう
布プリントの種類
プリント方法による違い
プリント種類別 特性チャート
各プリント方法の特長
①昇華転写印刷 後縫製(昇華転写.com)
昇華転写印刷とは、イラスト等をプリントした専用用紙を生地と圧着させた状態で
熱を加えてインクを気化させることにより生地を染色する印刷方法です。
仕上がりは、数ある印刷方法の中でも群を抜いて美しいものになります!
発色が非常に優れた印刷方法で、精細なイラスト等の印刷にも対応可能です。
また、にじみがほとんど発生しないことも特徴のひとつです。
印刷部分は摩擦に強く、洗濯による色落ちもほとんどありません。
専用用紙へは、インクジェットプリントで印刷しますのでフルカラー印刷が可能です。
また、色調整も容易でグラデーションも美しく再現することができます。
他の印刷方法にはない特徴として、ベース部分の色自体も印刷する点があります。
そのため、印刷前の生地は全て白色になります。
色彩は、金色などの特色を除けばどのような色でも再現可能です。
特色印刷の雰囲気を出したい場合は、
サテン生地などの光沢のある生地に印刷することにより、
特色印刷のような雰囲気を作り出すことができます。
印刷はポリエステル100%の生地に行います。
弊社では、耐久性や速乾性に優れたものやコットン生地テイストのものなど
25種類以上の個性豊かな生地をご用意しております。
生地のディティールを活かすことができる印刷方法ですので、
選択する生地により様々な表現が可能です。
昇華転写印刷では、印刷のための版を作成する必要がありませんので、
色数を多くしても、それによって価格が高くなることはありません。
後縫製
後縫製とは、パーツごとに印刷してから生地を縫い合わせていく縫製方法です。
そのため、ファスナー等を除いた生地全面にデザインを行うことができます。
もちろん、縫製箇所にもしっかり綺麗に印刷されます。
後縫製の詳しい工程は、ページ下部の『製造工程の違い』をご覧ください
デメリット
昇華転写印刷ができる生地は、ポリエステル100%の生地のみになります。
また、加熱気化によりインクを定着させるため、
アイロン等により再度加熱されると色あせや色移りが発生します。
おすすめ
● 印刷範囲に縛られずに、自由なデザインを楽しみたい方
● ECサイトなどの小規模販売で、オリジナル商品を制作したい方
● コットン生地以外のアイテムにフルカラー印刷を行いたい方
● 印刷のクオリティにこだわりたい方
● 写真を印刷したい方
● グラデーションの含まれるデザインを表現したい方
②インクジェット印刷
インクジェット印刷は、家庭用のプリンターと同じような形で
生地に直接インクを吹き付けて印刷する方法です。
グラデーション表現も行うことができるので、
階調のあるイラスト等を印刷することも可能です。
インクジェット印刷でも、印刷のための版を作成する必要はありませんので、
色数を気にせずにデザインを楽しむことができます。
デメリット
インクジェット印刷では、綿素材のものにしか印刷できません。
また、インクを直接吹き付けるため、色がにじみやすい傾向があります。
特に、1色べた塗りの上に文字を印刷する場合等は、にじみ発生の可能性が高くなります。
生地自体にインクを染み込ませて染色するため、生地の色にも大きな影響を受けます。
ベースの色が黒などの濃色の場合、極端に発色が悪くなってしまいます。
対応策として、生地に白いキャンパス状の箇所を作って印刷する白引きが用いられます。
白引きを行うと、作業工程が多くなるためコストが高くなります
おすすめ
● 綿生地を使って製作したい方
● 製作数が少なく写真やグラデーションがあるデザインを印刷したい方
● 同じデザインでサイズが異なる製品を製作したい方
③熱転写シート印刷(昇華転写.com)
熱転写シート印刷は、インクジェット印刷を行った専用シートを、
熱プレス機で生地に圧着する方法です。
フルカラー印刷が可能で、印刷再現性が高く、
美しい発色やグラデーション表現が魅力の印刷方法です。
また、シート独特の質感があり、非常に個性的に仕上がります。
生地を選びませんので、生地素材を気にせず製作することができます。
一般的な熱プレス機圧着方式では平面的な製品以外は対応できませんが、
弊社では印刷後に縫製しますのでどのような製品でも対応可能です。
デメリット
染色系の印刷と比較すると、耐久度に若干物足りないところがあります。
デザインに合わせたシートの成型は熟練工の手作業となるため、
1枚あたりのコストが割高になります。
おすすめ
● ECサイトなどで個性的な製品を少量生産して販売したい方
● フルカラー印刷の高発色を活かし、精細なデザインのイラスト等を印刷したい方
● 印刷デザインのクオリティを重視される方
④シルクスクリーン印刷
シルクスクリーン印刷は、印刷用の版を用いて行う印刷方法です。
生地に1色ずつインクを乗せていき、乾燥により定着させます。
詳しい工程は、下部の『製造工程の違い』をご覧ください
立体感があり、発色も綺麗な仕上がりとなります。
洗濯耐久性が高く、色あせもしにくいため、Tシャツなどによく利用されています。
対応可能な生地範囲は広く、ポリエステルや綿など様々な生地に印刷可能です。
既製品に印刷することができるのも特徴の一つです。
デメリット
にじみが発生しやすく、グラデーションの再現に難があります。
また、色移りしやすいのもデメリットの一つです。
写真のようなフルカラー印刷の場合、
色分解した1色ごとに版の製作が必要ですのでコストが非常に高くなります。
日本では、B4サイズで1版10,000円が版制作費用の相場です
4色使用するデザインの場合、版制作費用は4版で40,000円になります。
生地や印刷費用も別途必要です。
印刷費用込1,400円のTシャツを4色刷りで100枚制作した場合、
1,400円×50枚+40,000円=110,000円となり一枚あたりは2,200円になります。
版制作が不要な昇華転写プリントであれば、一枚1,700円×50枚=85,000円です。
シルクスクリーン印刷は、印刷単価自体は安価ですが、 版制作費用が上乗せされるため、制作数が少ないとコストが割高になります。
おすすめ
● 製品を大量生産したい方
● 色数が少ない印刷を行いたい方
● 綿生地で製品を作りたい方
● シルク印刷独特の風合いを活かしたい方
⑤昇華転写印刷 先縫製
昇華転写印刷先縫製は、昇華転写印刷後縫製の印刷特性はそのままに、
既存品のボディに印刷する方法です。
専用紙をボディと同じ形にカットして印刷を行います。
昇華転写印刷後縫製と比較して、低コスト・短期間で製造することが可能です。
デメリット
印刷のデメリットは、昇華転写印刷後縫製と同じです。
立体的な製品など、対応できない既存品もあります。
対応できる既存品のボディカラーは、白色のみです。
全面印刷時は、縫製ラインは凹凸があるため印刷が乱れる場合があります。
表裏に印刷箇所がある場合は熱プレスが二重に行われるため、
変色やズレが発生する可能性があります。
おすすめ
● ポリエステル素材へのフルカラー印刷が必要なデザインを行いたい方
● 白色ボディカラーの既存品に印刷したい方
● 低コストで小ロットの昇華転写印刷を行いたい方
布プリント製造工程の違い
代表的なグッズ製作サイトの印刷方法
印刷方法 | 昇華転写印刷 後縫製 | インクジェットプリント | シルクスクリーン印刷 | 熱転写シート印刷 | 昇華転写印刷 先縫製 |
---|---|---|---|---|---|
サイト | 昇華転写.com | プリズマ様 インファクトリー様 プリント.jp様 など | プリズマ様 インファクトリー様 プリント.jp様 など | 昇華転写.com プリズマ様 インファクトリー様 プリント.jp様など | T-プリント工房様など |
プリント特長の比較
印刷方法 | 昇華転写印刷 後縫製 昇華転写.com | インクジェット プリント | シルクスクリーン 印刷 | 熱転写シート印刷 昇華転写.com | 昇華転写印刷 先縫製 |
---|---|---|---|---|---|
グラデーション | ◎ | ◎ | △ | ◎ | ◎ |
発色 | ◎ | 〇 | ◎ | ◎ | ◎ |
色数 | ◎ フルカラー | ◎ フルカラー | △ 1色ごとに版 | ◎ フルカラー | ◎ フルカラー |
濃色 | 〇 | △ | ◎ | ◎ | 〇 |
ボディの種類 | ◎ すべてオリジナルボディ 新しいボディ製作も可能 | ◎ 既製品ボディ※1 | ◎ 既製品ボディ※1 | ◎ 既製品ボディ※1 | × 既製品ボディ |
生地の種類 | 〇 ポリエステルのみ 弊社の取扱生地は25種類以上 | ◎ 生地全般に対応 ※2 | ◎ 生地全般に対応 ※2 | ◎ 生地全般に対応 ※2 | △ |
堅牢度(洗濯) | ◎ | 〇 | ○ | 〇 | ◎ |
乾燥機/アイロン | × 熱でインクが再度気化して色落ちや色移りする | △ ※3 | △ ※3 | △ ※3 | × |
前縫製/後縫製 | 後縫製 | 先縫製 | 先縫製 | 先縫製 昇華転写.comは 後縫製 | 先縫製 |
印刷範囲 | ※4 |
※2 コットン、ポリエステル、ナイロン、不織布など
※3 色落ちやひび割れが起きる
※4 図の赤ラインは縫製箇所で凹凸がありますのでインクが入らないことやズレ、変色が起こる場合があります
プリント種類別 費用の比較(当社調べ)
昇華転写印刷 後縫製 昇華転写.com | インクジェット プリント | シルクスクリーン 印刷 | 熱転写シート印刷 昇華転写.com | 昇華転写印刷 先縫製 | |
---|---|---|---|---|---|
Tシャツ ワンポイント | ×1枚:6500円 〇 100枚: @2068円 | ◎ 1枚:2381円 ◎ 100枚: @1900円 | ×1枚:10186円 ◎ 100枚: @1034円 版代 1色1型5500円 | △ 1枚:3300円 ○ 100枚: @2750円 | 〇1枚:2860円 〇100枚: @2492円 |
Tシャツ 全面 (前身後身袖) | ◎ 1枚:6500円 ◎ 100枚: @2068円 | ×1枚:8404円 ×100枚: @7047円 | ×1枚:11652円 ◎100枚: @2618円 版代 1色1型8800円 | △1枚:4950円 △100枚: @3940円 | 〇 1枚:2860円 〇 100枚: @2492円 |
用途別 印刷適正
昇華転写印刷 後縫製 昇華転写.com | インクジェット プリント | シルクスクリーン 印刷 | 熱転写シート印刷 昇華転写.com | 昇華転写印刷 先縫製 | |
---|---|---|---|---|---|
Tシャツ 小ロット | 〇 | ◎ | × | ◎ | 〇 |
Tシャツ 大量生産 | × | 〇 | ◎ | × | × |
プロスポーツの ユニホーム | × 機能を重視した専門のボディが適 | 〇 | △ | × | × |
娯楽としての スポーツユニホーム | ◎ | 〇 | × | △ | 〇 |
BaseやSTORESなどのシステムを使ったECサイトの オリジナル商品 | ◎ デザインの自由度 小ロット | ◎ | × | ◎ | △ |
minneやcreema BOOTHなど モール型ECサイトの オリジナル商品 | ◎ デザインの自由度 小ロット オリジナルボディ | 〇 | × | ◎ | △ |
同人グッズ Tシャツ | ◎ 全面どこにでもデザイン可能 | 〇 | × | ◎ | △ |
同人グッズ リュック | ◎ 全面どこにでもデザイン可能 | 〇 | × | ◎ | × |
大量生産の アニメグッズ | ◎ 全面フルに印刷可能。絵の再現性が高い | ◎ | ◎ | △ | △ |
ライブグッズ | 〇 アーティスティックなデザインが可能 | 〇 | ◎ | 〇 | △ |
小規模 アパレルブランド | 〇 デザインが自由でオリジナルボディ小ロット対応 | 〇 | × | 〇 | △ |
敬老の日や 母の日など 記念日の プレゼント | ◎ 写真もきれいに印刷できる | ◎ | × | 〇 | 〇 |